福島で原発事故が起こって時間は経ちますが、いぜんとして福島に関する情報はあまり世の中に出ていません。

そんな福島での原発事故後に生活が一変したが学生たちにスポットを当てた漫画「はじまりのはる」

 

作者は福島県出身の漫画家、端野洋子先生。

自身の故郷で起こった福島原発事故を題材とした漫画で発表された時は話題に上った作品です。

今回は東日本大震災を題材とした漫画「はじまりのはる」を紹介します。それではどうぞ!

 

「はじまりのはる」のあらすじ

学校の仲間たちと肝試しに来ていた純。そこは自殺者が多発する心霊スポットとして有名な場所でした。

人がいないはずの建物でしたが、なにやら人影が・・・

男性らしき人物が出て来て学生たちはひどく叱られます。そこは酪農を営む農家が所有する建物でした。

 

この時に純の友人は全て逃亡。1人だけ逃げ遅れた純ですが、この時に搾りたての牛乳を渡されてその時に味わった記憶が鮮明に彼の心に残ります。

 

酪農農家で働くことに

ちょうど純と同い年くらいの青年もこの酪農農家で働いていました。

その農家の息子でもある玄太の誘いもあり、純はこちらの農家でアルバイトをすることに。

酪農のきつさや楽しさを一緒に経験します。

 

しかし、そんな純の生活を一変させることが起こります。

2011年3月11日に起きた東日本大震災です。

 

この東日本大震災によって農場は直接的なダメージは受けなかったものの、その後の放射能汚染による影響で大打撃を受けます。

牛も建物の無事なのに、牛たちの餌となる餌が放射能汚染の影響を受けて牛乳を出荷することができなくなります。

不安が不安を呼び、広がっていく風評被害。

 

そういった福島での東日本大震災後の影響を描いています。

 

端野洋子先生の思い

端野先生はもともと大学時代に畜産や酪農に関する勉強をしていました。

そういった知識をもとに書き上げたのが福島を舞台とした学生が酪農に目覚めていく漫画「ミルクボーイ」

はじまりのはるの前身となった作品です。

この時点では東日本大震災は起っておらず、福島を題材とした漫画を書き上げるつもりだったそうですが、その後に東日本大震災が起こります。

この時に東日本大震災を抜きにして福島の農家を描くことは難しいと判断し、福島原発事故で被災した農家を題材とした漫画を描くことを決意したそうです。その作品がミルクボーイの続編となる「はじまりのはる」というわけですね。

アフタヌーン公式サイト | はじまりのはる

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回、東日本大震災後の福島の農家を描いた漫画「はじまりのはる」を紹介しました。

情報が少ない中で実際に取材を行い、書き上げた作品なので読んでいてこみ上げてくるものがあります。

 

「漫画」という枠に収まらないメディアのような漫画ですが、福島農家の現状がリアルに描かれています。

おすすめの漫画なのでまだ読んだことがない人はぜひ読んでみてください。

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