林間学校として宇宙の惑星キャンプに行く学生たちが、キャンプ先の星でトラブルに巻き込まれ宇宙の彼方に飛ばされてしまうというストーリーの漫画「彼方のアストラ」
アニメも放映されていて、人気が高まっている作品でもあります。
今回はその彼方のアストラの最終話を感想と共に振り返りたいと思います。
彼方のアストラのネタバレがNGな人はこちらの記事をどうぞ。
彼方のアストラのネタバレがOKな人はそのまま読み進めてください。それではどうぞ!
順調に進む冒険、明かされる謎
突如、現れたワームホールに飲み込まれて宇宙の彼方に飛ばされてしまったパーティー一行。
たまたま飛ばされた先にあった宇宙船を修理し、惑星アストラへと帰還することで全員が一致、協力し合います。
食料や水を確保しながら順調にアストラへ向けて旅を続けるのですが、ここである疑惑が浮上してきます。
そもそも、惑星キャンプでワームホールに飲み込まれた事故は人為的に起こされたものではないのか?誰かが意図的に私たちを殺そうとしているのでは?
その証拠に宇宙船の通信機が何者かの手によって壊されるという事件まで起こっていました。
カナタたちが感じてる謎をまとめると、
- なぜ、学生である自分たちが狙われないといけないのか?
- 刺客の正体は誰?
この2つが最大の疑問でした。
DNA検査をしてみると・・・
旅の道中で人工冬眠装置で眠っていたポリーナという女性が仲間に加わります。
彼女も同じように宇宙で遭難したわけですが、すぐにメンバーと打ちとけ合います。この時にポリーナが何気なく発した一言で事態が急転します。
「キトリーとフニシアって似てない?」
キトリーとフニシアは戸籍上は姉妹ですが、実際に血の繋がりはありません。フニシアが養子として貰われてたきたからですね。
それならなおさらで、血の繋がりもないはずなのに似すぎていると。確かに肌の色も同じですし、性格は違えど本当の姉妹のようですよね。
ちょうど宇宙船にDNAの検査キットがあったので実際に検査してみることに。キトリーはフニシアが本当の妹だったら良いな〜くらいに考えていましたが、検査結果は驚くべきものでした。
それは、DNAが全く一致していること。つまり、姉妹などではなく全くの同一人物であるということです。
カナタが立てた仮説
キトリーたちのDNA検査の結果をふまえてユンファもDNA検査を行ってみると、結果は母親のルーシーラムと同じDNAという結果に。
ここでカナタは無作為に選ばれた惑星キャンプのメンバーたちの共通点を発見します。それは、著名な親を持ち片親であったり、満足に親からの愛を受けていなかったことです。
ザックの父が研究していた記憶を移植する技術とキトリーの母親の医療技術(クローン技術)から導き出される答えは自分たちは親の将来の器となるために造られたクローン人間であること。ザックの父親の記憶移植技術は同じ遺伝子配列を持つ器でないと成功しないことなども、裏付けの要因となりました。
しかし、アストラではクローンの生成を禁じるゲノム管理法がその後制定されたため、発覚を恐れた親たちがまとめて宇宙で暗殺してしまおうと考えたわけです。地上で殺してしまえば、DNAを採取されて自分たちの計画が明るみになるからですね。
遺体も残らない宇宙空間の暗殺が都合が良かったわけですね。
刺客の正体
自分たちの出生の秘密を知り、なぜこのメンバーが集められ暗殺されかかったかを理解した一行。
しかし、まだ1つ解けていない謎があります。
それは刺客の存在。誰が自分たちを殺しにかかってきているのかは最後の最後まで分かりませんでした。
結論から言えば刺客はシャルスでした。最初のワームホールが出てきた時のことをカナタはずっと思い返していましたが、先頭を走っていた(1番、安全圏にいた)シャルスが刺客だと当たりをつけて罠にはめます。
シャルスは国王のクローンとして生を受け、メンバーの中で唯一自分がクローンであることを知っていました。幼少期より王からずっと自分はクローンでありいつかは命を捧げるべき存在なのだと教え込まれていたわけですね。
そして、王の命令でカナタたちを暗殺するためにクルーとして乗り込みます。暗殺が成功した暁には自分も自害する覚悟を持って。
アリエスの正体
刺客としての正体がバレたシャルスですが、自分の計画を自白する中でアリエスの正体(誰のクローンなのか)も判明します。
他のメンバーはそれぞれの親がクローンと判明していましたが、アリエスだけ少し異質。メンバーの中で唯一、母親からの愛情を受けている点などですね。
アリエスはなんと国王の娘である王女セイラのクローン。
アリエスを除くメンバーの親たちは全て自分たちのスペアとしてクローンを作りました。しかし、セイラだけは国王が勝手にクローンを作ったわけです。
これを知ったセイラは激怒し、女中にクローンの女の子を託し城から避難させます。その女の子というのがアリエスで、女中はアリエスの母親です。
これが唯一、アリエスが親から愛情を受けて育った理由です。
ちなみに、「SEIRA(セイラ)」のスペルを反対にして「ARIES(アリエス)」と名付けられています。
セイラ王女の話しは最後に出てきたので、この伏線は分からない笑
ちなみにシャルスはセイラに非常に懐いていたのですが、その後セイラは暗殺されてしまいます。
両目の色が違うオッドアイ、映像記憶の特殊能力、これらの特徴からアリエスがセイラ王女のクローンと気づいたシャルスはアリエスを王の元へ帰そうと秘密裏に企画していました。
しかし、メンバー全員の説得もありカナタたちと生きることを決意します。
惑星アストラの故意的に隠蔽された歴史
刺客の正体も分かり、和解しあとは故郷を目指すのみとなったわけですが、途中で合流したポリーナとの会話でお互いが目指している惑星が違うという事態が発生します。
ポリーナはてっきり地球に向かっていると思っていたのですが、メンバーは惑星アストラを目指していました。
結論から言うと、惑星アストラは地球から移住した人類によって開拓された惑星です。
1番最初にカナタたちがワームホールに飲み込まれて宇宙に飛ばされ眼下に広がっていた名もなき惑星が地球です。
惑星アストラに移住した人類はそこでも争いを繰り返し、人口が半分になるまで戦争を繰り返しました。人類の貢献のために発明されたワームホールも戦争に転用されるという始末。
人類はこうした悲劇を繰り返さないようにワームホールを封印し、意図的に歴史を改ざんし後世に伝えていました。
最終話
無事に惑星アストラに到着した一行。メンバーによってクローンを造った親たちは逮捕され、惑星アストラの改ざんされた歴史も暴露されます。
メンバーは英雄扱いされカナタが今回の旅行を記した書籍は大ヒット。
さらにはキトリーやシャルスは雑誌の表紙モデルになるなど大人気となります。
あ、あとキトリーとザックは以前から婚約をしていましたがめでたくゴールインしました。シャルスは逮捕された国王に代わって、国王になります。
そして、7年後。カナタとアリエスは結婚。カナタは昔からの夢であった宇宙探検家になり、ザックやシャルスと共にまた宇宙の冒険へ旅立ちます。
壮大なSFサバイバル漫画だった
全5巻と読み終わってみれば非常に短い巻数でしたが、読み応えがありました。
惑星を探検する様は読んでいてワクワクしましたし、そこに絡んでくる人間模様や伏線、陰謀なども全てが面白かったです。
欲を言えば、複数の惑星を冒険するので1つ1つの惑星の尺をもっと取っても良かったかなと思います。
そこは大人の事情でしょうか。もう少し長く読み続けていたいと思える漫画でした。
アニメ化もされており、その面白さは折り紙つきです。
オススメの漫画なので、まだ読んだことがない人はぜひ読んでみてください。
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