耳の聞こえない少女と元いじめっこを描いた話題作「聲の形」
その聲の形の作者でもある大今良時先生による最新作「不滅のあなたへ」
この漫画、本当に面白いです。2016年末から少年マガジンで連載がスタートした本作ですが、絶対これ何かの賞に選出されるな・・・というのが初めて読んだ感想。
今回は大今良時先生の最新作、「不滅のあなたへ」を紹介します。それではどうぞ!
不滅のあなたへのあらすじ
それははじめ球だった。ただの球ではない。ありとあらゆるものの姿を写しとり変化することができる。
私はそれをこの地に投げ入れ、観察することにした。
こんな謎めいたメッセージから物語はスタートします。
この何者かによって投下された球は最初は石の形をしていましたが、苔など様々なものに変化します。
そこに傷を負った狼が一匹。この球の近くで生き絶えた狼の姿を写し取り、今度は狼に姿を変えます。
実はこの狼はある青年と一緒に暮らしていた狼でした。
その青年は狼が自分の元に帰って来たと勘違いをし、一緒に生活をします。
この時に球は今まで見たことのない、人間や食べ物、建物を目の当たりにします。
一人ぼっちの青年との共同生活
この青年は集落のような場所に一人で住んでいました。
彼の村人たちは彼を残して、雪原の向こうにある(と噂されている)楽園に向けて旅立ったのでした。
彼と年寄りたちだけがこの集落に残されるわけですが、年寄りたちは全て死に現在は彼だけが生き残っている状態。
そして、その青年は自分も仲間のあとを追って楽園へ向かうことを決意します。
球と青年の別れ
準備万端で楽園へ向けて出発するのですが、途中で氷が割れて川に落ちてしまいます。
この時に足を怪我して、その傷が原因で少年は死んでしまいます。
短い時間でしたが、その青年と一緒に過ごした球はその青年の姿を写し取りその集落を後にします。
楽園?の人たちとの出会い
一方、別の場所ではある少女が村のしきたりにより生贄に捧げられていました。
そこはニナンナと呼ばれる場所で、古くから山の神オニグマに純真無垢な少女を生贄として捧げる風習があります。
マーチと呼ばれる生贄に捧げられた少女は、儀式の途中で逃亡したところで青年の姿をした球と出会います。
この時に球は初めて以前、一緒に暮らしていた青年以外の人間と出会います。
マーチ自身、言葉を話さないこの青年が気になるようで以後一緒に行動を共にします。
山の神オニグマとの対決
儀式の途中で逃げ出したマーチですが、自分が逃げれば次は他の子が生贄になるだけと悟ったマーチはおとなしくオニグマに命を捧げようとします。
しかし、この時に球は狼の姿に変化しオニグマを倒します。
なぜ、助けたのか、その行為が助ける目的だったのかは不明ですが、球が初めて自分より巨大な相手と戦った瞬間でした。
不滅のあなたへの感想
この漫画は絶対にヒットする予感。いや、むしろもうヒットしているのかも。
まず、奇抜な設定が先が読めずにワクワクします。
この世界に投げ込まれた球が様々な動物や人間と出会っていく物語。
後にフシ(不死の青年なので)と呼ばれるようになるのですが、人間との関わりでどのように変わっていくのか。
そして、この独特の世界観もすごく良いです。
架空の世界の物語ですが、しきたりやしがらみなど現実世界ともリンクする部分があってグイグイ引き込まれていきます。
まだ読んだことがない人はオススメの漫画なので、ぜひ読んでみてください。
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