実際に伝承に伝わる妖怪「件(クダン)」をモデルとしたホラー漫画「クダンノゴトシ」
大学の卒業旅行に訪れたメンバーが、旅行先で出会った身体は牛・顔は人間という化け物に遭遇してから起こる不可解な事件を描いた漫画。
文句なしに怖くて展開が全く読めない漫画で面白いです。
クダンノゴトシのネタバレがNGな方はこちらの記事をどうぞ。
死の宣告から逃れる術はあるのか?漫画「クダンノゴトシ」が恐ろしい
クダンノゴトシのネタバレがOKな人はそのまま読み進めてください。それではどうぞ!
クダンノゴトシのあらすじ
大学の卒業旅行でレンターカー借りていた仲良し7人組
- 藤澤伸司(出版社内定)
- 馬場あゆみ(スポーツ用品メーカー内定)
- 小野寺洋太(スポーツジム内定)
- 河合舞(食品メーカー内定)
- 白石辰巳(実家のコンビニ引き継ぎ)
- 辻元光(内定なし)
- 桜井千鶴(印刷会社内定。光の彼女)
彼らは旅行を終えて帰路についている最中だった。その時に道に迷ってしまい、間違えて何か黒い物体を轢いてしまう。
一度、車を停めて様子を見てみると身体は牛で顔は人間という不気味な生物だった。驚きのあまり近くにあった棒で撲殺してしまったメンバーだが、この後全員が不可解な出来事に巻き込まれてしまうことに。
最初に被害に遭ったのは白石辰巳。彼は夢の中にクダンが現れお前の命は残り7日だと余命宣告をされる。そして、その宣告通りに彼は7日後に命を落としてしまう。
次々と標的となっていく者達
白石辰巳の死から次の標的となったのは馬場あゆみ。彼女は辰巳が死ぬ間際に告白を受けていた。
告白されている最中、公園の灯篭が折れて目の前で辰巳が死亡するという惨劇に見舞われその後倒れてしまう。
意識を取り戻したあゆみがトイレに行くとドアの向こうからあゆみを呼ぶ声が・・・声の主は辰巳だ。
あゆみがドアを開けると目の前には身体は牛で顔が辰巳のクダンの姿が。涙を流しながらあゆみの死を予告するクダン。
一方、辰巳の死やその後のあゆみへの死亡宣告からクダンの呪いと確信したメンバーはそれぞれ動き出す。
光と千鶴はクダンを目撃した場所へもう一度行ってみることに。付近を捜索していると千鶴が本来の目的をカミングアウト。
実は最初に目撃したクダンの顔は千鶴の父親の顔だった。千鶴の父親はすでに自殺をしていないのだが、ここで千鶴が自分の過去をカミングアウトする。
父親の自殺原因は道路に出てきた子供をはねたことが原因だった。その場で救護活動をすれば良かったのだが、父親はその場から逃走し、自責の念に駆られてその後自殺をした。
実はこの時轢かれた少年が当時、度胸試しで道路に飛び出していた光だった。千鶴は光のことを調べ上げ、父親の自殺の原因を作った光に復讐するために光に近づいたのであった。
しかし、情が湧いてしまい本気で光を好きになってしまったことを白状する。
光と千鶴は今回の件は千鶴の父親の怨念と当たりをつけるがどうもそうではないようで、光は自ら命を絶とうするも成功しない。
一方、他のメンバーは橘秀美という大学教授に助けを求めていた。彼は民俗学を研究しており妖怪に詳しいとされる人物。
彼の力を借りてなんとか馬場あゆみを助けようとするが、努力虚しくあゆみは命を落としてしまう。
次に狙われたのは藤澤伸司
次にクダンが予言したのは伸司だった。最初、伸司は予言される順番は名前に入った干支(伸司は申サル)と思っていたが、秀美に扮したクダンから死ぬ順番は以前にクダン轢いた時に本来なら命を落としていたであろう順番と指摘される。
そして、この時にクダンが死んだあゆみに姿を変え、あゆみがメンバーにメッセージを残す。
「この中にいる。呪われた一人が。見つけて・・トメ・・」
ここで伸司は期限のギリギリまでその呪われた一人を見つけるために動き、最終的にはその自分を自らの手で処分することを言い残しメンバーと袂を分かつ。
まさかの千鶴が妊娠
伸司がメンバーから離れた時に千鶴の容態が急変する。信じがたい話しだが、1日で臨月間近の妊婦のような姿になってしまっていた。破水が始まりいよいよ赤ん坊らしきものが生まれ落ちる。しかし、産まれ落ちたのは人間ではなく光の顔をしたクダンであった。
これにショックを受け取り乱す光。その場から離れ気を失った光が見たのは不思議な光景だった。
江戸時代?の飢饉の風景、戦時中の様子、幼少期に轢かれて命を落とした自分の葬式。
6巻:そしてクダンノゴトシは完結へ
光と関係を持った舞は光の子供を身ごもっていた。
そして、舞の身体を突き破るように産まれてきた子供は光とそっくりな男の子。
赤ん坊の姿で産れてきたのに、ほんの一瞬で幼稚園児くらいの姿にまで成長する。
彼が光に発した言葉は
「僕の邪魔をするな」
だった。
この僕の邪魔をするな、という意図は「クダンの役目を果たそうとする僕の邪魔をするな」という意味。
彼が言うクダンの役目とは、時代の節目節目に現れて、人類への災厄を予言すること。
彼が言うには人類が滅亡するのはすでに運命として決まっており、自分はそのために出現したということ。
辻本光という存在とは?
辻本光とは遥か昔から存在しており、これから人類に起こることを予言する存在。(つまり件)
主人公の光(現代の件)はそのことを人類に伝えようとせず、自ら命を絶とうとするイレギュラーな存在であるとこの件から指摘されます。
つまり、1つの時代に1人のクダンしか出現しないはずが、光がクダンとしての役目を全うしないので1つの時代に2人の件が存在しっちゃってる感じですね。
このクダンの力か見物に集まっていた人々は次々に倒れ命を落としていきます。
光がクダンに自ら手を下す
舞から生まれたクダンの暴走を止めるため、光はガス缶&ライターで火をつけこのクダンを倒そうとします。
そして、火だるまにしなんとか倒すことに成功したかに見えるも・・・
今度はその様子を見ていた群衆に光自身が襲われます。灯油を巻かれ火を付けられ袋叩きに合う光。
そして、この時に騒ぎを聞きつけた千鶴が助けに入るも同じく化け物扱いをされ火をつけられることに。むごい・・・
人間を救うべきか否か?
炎に巻かれる千鶴を見ながら光は考えます。
こんな醜い人類を救う価値はあるのか?人間なんてくだらない、と。
そして、人類を滅ぼすのか救うのかどっちか決めろと言う声が光の頭の中に木霊します。
全人類の今後は全て光次第となりました。
炎に焼かれる千鶴を見て人類を滅ぼす選択をしようと思った矢先、千鶴が最後の力を振り絞って光に「愛している」と告げます。
これを聞いた光の考えは変わったようで・・・
そして、クダンノゴトシは最終話へ
渋谷の事件からしばらくして、千鶴は編集部にいました。
結局、世界は滅ぶことなく当の千鶴も当時のことを覚えていません。
大学のサークルメンバーは不慮の事故でなくなったと現実は書き換えられており、その中には光の存在は最初からなかったことにされています。(集合写真にも光の姿はない)
千鶴は新社会人として就職し、毎日仕事に追われる日々。
仕事に慣れず失敗の毎日。彼女は仕事帰りに先輩とあるジャズバーを訪れます。
落ち込む千鶴にバーテンダーがサービスでキールを差し出します。
「カクテル言葉は「最高の巡り会い」ですが、ナンパしているわけではありません」
とはにかむバーテンダーに親近感を覚える千鶴。
千鶴「私、角の印刷会社の新人で桜井千鶴って言います」
バーテンダー「桜井さん、ですね。えーと・・・僕は辻本光と言います」
ここでクダンノゴトシは完結します。
クダンノゴトシの感想
いかがでしたでしょうか。今回、クダンノゴトシの最終回を振り返りました。
6巻という少ない巻数のようにも思えますが、クダンをテーマにここまで書き切るとは・・・
かなり面白い漫画なので、実際に読んでみてほしい作品の1つでもあります。面白かったー!
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