聴導犬の入店拒否問題。補助犬法とは?聴導犬とは?まとめてみた

choudou

先日、毎日新聞の記事で聴導犬に関するトラブルがあったと記事にありました。

http://mainichi.jp/select/news/20151009k0000e040232000c.html
聴導犬を伴って飲食店に入店しようとした女性が2軒のお店から入店を断られたというものです。
この時に女性は、補助犬法の説明をしたのですが店員はその法律を知らず入店を拒否したという出来事です。

補助犬法・・?恥ずかしながら自分もこの件で初めて知りました。
もし自分が店員だったら、もし自分がその場に居合わせた客だったら、補助犬法や聴導犬に関する理解が乏しいので適切な判断が出来たかどうか正直、自信がありません。今回は、聴導犬や盲導犬に関することを補助犬法と絡めて触れたいと思います。それではどうぞ。

 

大阪で起こった出来事の概要

毎日新聞で取り上げられていた記事の概要は以下の通りです。

 阪急百貨店梅田本店(大阪市北区)内の飲食店2店で今月3日、聴覚障害者の女性(46)が聴導犬の同伴入店を拒まれていたことが分かった。女性は梅田本店であった補助犬啓発イベントに参加した直後だった。身体障害者補助犬法は飲食店などでの補助犬(盲導犬、聴導犬、介助犬)受け入れを義務づけるが、従業員が理解していなかったという。阪急百貨店側は再発を防ぎたいとしている。

恥ずかしながら身体障害者補助犬法という存在をこの記事で初めて知りました。これってたまたま阪急の店員さんが知らなかったというわけではなく、大多数の飲食店従業員の方に周知されていないのではないでしょうか。

気になったので調べてみました。

 

補助犬法ってなに?

2002年の10月1日から施行された法律で、13年前から実施されている法律なんですね。

補助犬法の第一条にはこのように規定がされています。

この法律は、身体障害者補助犬を訓練する事業を行う者及び身体障害者補助犬を使用する身体障害者の義務等を定めるとともに、身体障害者が国等が管理する施設、公共交通機関等を利用する場合において身体障害者補助犬を同伴することができるようにするための措置を講ずること等により、身体障害者補助犬の育成及びこれを使用する身体障害者の施設等の利用の円滑化を図り、もって身体障害者の自立及び社会参加の促進に寄与することを目的とする。

概要をかいつまむと、公共施設や公共機関は補助犬を伴っての施設利用を義務として定めています。例えば、図書館を利用する時に施設職員は補助犬を伴っての入館拒否はできないってことです。

ただ、今回問題になったのは民間の施設―つまり、民間の会社が運営するカフェですね。民間の施設にはこの法律は適用されないんじゃ・・?と思いきや9条の条文にしっかり民間施設管理者も適用される旨が明文されていました。

梅田の女性は補助犬法第9条の部分を主張していたのだと思います。

 

店側に拒否権はないの?

ここで一つの疑問が。補助犬法第9条に規定がされているからと言って、店側に入店拒否の選択肢はないのでしょうか?

これについても、補助犬法第9条の但し書きに記載がありました。

ただし、身体障害者補助犬の同伴により当該施設に著しい損害が発生し、又は当該施設を利用する者が著しい損害を受けるおそれがある場合その他のやむを得ない理由がある場合は、この限りでない。

店側が入店拒否に足る理由があれば、入店拒否は認められるということです。

民間施設と言っても、狭い店内であったり子供連れの多いお店、バイキング形式で人の往来が激しいお店など様々ですからね。

店側にも拒否するのに足る特段の事情があれば、補助犬を伴っての入店拒否は認められるということです。

 

補助犬は店内で暴れたりしないの?

盲導犬や聴導犬は特別な訓練をされた犬だけが名乗ることのできる、いわば職業です。吠えたり、暴れたりしないようしっかりと訓練をされています。社会的なマナーもしっかり訓練されているので、私達が心配しているようなおおよその事態は起こりません。衛生面にも配慮されています。

 

犬=ペットという図式が頭に思い浮かぶと思いますが、補助犬に関してはこの認識を改めないといけないなと考えさせられました。補助犬はペットではなく、介助者です。盲導犬、聴導犬、介助犬など様々ですが特別な訓練を施された介助のエキスパートなんですね。

 

ちなみに、犬を見ると子供や犬好きな人は撫でたりする人もいると思うのですがこれもアウトです。街中やレストランで補助犬を見つけても間違えても口笛を吹いて呼んだり、触ってはいけません。

彼らは仕事中で、補助にはかなりの神経を使っているそうです。仕事中の時は、一目でそれと分かるベストを着用しているので注意してみて下さい。

 

自分で置き換えてみる

この時に応対した店員の知識不足で―と記事にあり、店側は教育に努めると締めくくっていますが自分ならどう対応しただろうと考えさせられました。
学生の頃に、飲食店でアルバイトをしていたのですがほぼ間違いなくお客が犬を伴って入店をしてきたら断っただろうと思います。おそらく、店長に相談しても同じ結果だったと思います。
上述したように、補助犬を伴っての入店は国が法律で定めています。店側もお客側も、補助犬法や補助犬の存在を知っているかで対応が大きく変わってくると思います。

ちゃんと理解をしていれば、こういった事も起こらないと思いますが、今の今まで補助犬に対する理解が全くなかったので恥ずかしい限りです。

この女性も補助犬啓発イベントの終了後に関係者とお茶をしようとレストランに入店したそうですが、まだ広く周知されていることではないと思います。
街中で補助犬を見かける機会はそんなにないと思うのですが、頭の片隅にでも覚えておいてもらえれば補助犬に対する認識も変わってくるのではないでしょうか。

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